世界観設定
魔術師が軍事利用された【大戦争】から五百年余り。
未だ魔術師に対する差別意識、偏見の消えない世界に、彼らは突然変異という形で生まれてくる。
魔術師について …… 突然変異によって生まれる『魔法を使える存在』『妖精を視認できる者』が、一般的に『魔術師』と呼ばれます。遺伝的な要素、外部的な原因はなく、先天性の存在です。ただし、生まれた時から魔法が使える『魔術師』はごく少数、一部の例外として存在し、大多数は五歳前後を境に『妖精が視認できる』ようになり、魔術師であったことが判明します。
魔術師は最初から突然変異の『魔術師』として存在し、五歳前後でようやく能力が身体に馴染む為に妖精の視認が可能になる、とされています。また、魔術師としての危険度(適正別判断 A:ほぼ危険ナシ B:軽度の危険あり C:重度の危険あり の三段階) が存在します。
魔術師と魔法使い …… 魔法を使える者の【総称】が【魔術師】 魔術師の中でも超一流と呼ばれる数人に対する【称号】としての呼び名が【魔法使い】です。現在、ごく数人のみがそう呼ばれています。
妖精と魔術師の歴史 …… 妖精は現在、『星降の国』にのみ生息する固有種族のひとつとして存在しています。かつては他の国にも生息が確認されましたが、大陸に貨幣と言語が統一されて以来(統一歴元年) 『星降の国』以外に妖精が住むことはなくなりました。
魔術師は、今でこそ希少な突然変異ですが、かつては人口の二割程の数が存在していました。現在は一パーセントにも満たない数に減っています。数を減らした理由は二つ。統一歴以前に起きた大戦争における魔術師の軍事登用と、その後の迫害、虐殺です。時の権力者に純粋な軍事力、大乱においての切り札として目をつけられた魔術師たちは、劣悪な環境で能力の行使を強要され、命を落として行きました。
大戦争を生き延びた魔術師たちも、その能力を恐れられうとまれ、迫害の果てに殺されて行きました。彼らに力を貸していた妖精たちは、それを激しく非難し、怒り、呪い、他国を去ったとされています。現在『星降の国』に妖精が住まうのは、その国の王族が、現存する最後の『血の繋がりによって魔術師になる』一族だからです。
学園が『星降の国』にあり、また手順を踏まなければ到達できない『妖精の丘』の向こう側の世界にあるのは、その歴史があってのことです。『入学許可証』によって強制召集された生徒たちは、それぞれ能力の使い方を覚え、対処を覚え、ある程度の力をつけ成長するまで、学園によって保護されます。
学園の入学年齢について …… 特に決まった年齢というものはなく、『妖精の視認』ができ、『魔術が使えるようになって』から数年後、ある日突然入学許可証が届けられるようです。入学許可証が来た瞬間、『妖精の視認』が可能になることも多く、魔術が全く使えない、コントロールができない状態で学園に来る場合もあります。
その他 …… 成人年齢は各国共通で十五歳。成人すれば結婚できます。アルコールは十歳を超えれば飲めるようになりますが、十五になるまでは成人が傍についている状態でしか許可されません。
学園所在地
夏至の日。
星降の国の『入口』から、案内妖精と共に『妖精の丘』に辿りつき、手順に従って『門』をくぐると妖精の森に出ます。そこから、徒歩15分で『学園』に到着します。
出身国は五つ。『星降の国』『花舞の国』『楽音の国』『砂漠の国』『白雪の国』です。
学園に入学する『魔術師』となる者には、その年の夏至の二月前に『入学許可証』が届けられます。
そこから、夏至の日に間に合うように『星降の国』の『妖精の丘』を目指して、基本的には一人で旅をしてきてください。
道に迷わないように、案内役として『入学許可証』を届けに来た妖精が同行します。
角砂糖は彼らへの感謝の気持ちであり、正式な対価です。
また、妖精たちの主食でもあります。絶対に忘れないようにしてください。
角砂糖を切らさないように、の途中で補充をすると良いでしょう。
『魔術師』は突然変異によって生まれ、その存在は稀有である為、一カ所に集めて教育する為に『学園』が生まれました。
『入学許可証』=『強制的な召喚』となります。
『星降の国』
妖精の舞う、気候が温暖な国。学園への入り口がある。占星術師の主な就職先。
国の一番端に住んでいたとして、『入口』のある中央までは4日〜7日程度の旅となる。
『花舞の国』
祝福の花が咲く国。『星降の国』までは7日〜10日。白魔法術師が多い。
『楽音の国』
楽師たちの楽園。音楽の国。『星降の国』までは10日〜14日。
『砂漠の国』
宝石砂漠とオアシスの国。『星降の国』までは14日〜20日。黒魔術師に人気の国。
『白雪の国』
魔法の森と雪の国。『星降の国』までは20日〜30日。
卒業資格
能力の制御が十分にでき、魔術師として一人前になったら卒業することができます。
平均として、3年〜5年くらいで卒業することができます。
が、卒業資格として
1 能力の制御が十分であること
2 卒業試験に合格すること
3 15歳以上であること
4 ***************
5 就職先が決まっていること
とあります。成人年齢に達していない場合、いかなる理由があっても卒業できません。
学年が上がっていく、何年で卒業、というシステムではないのですが、単位と試験は存在します。
一般的な日本の大学に非常によく似たシステムで、必修授業と選択授業が存在し、半年に一度試験があります。
また、それとは別に魔術師の適正別に一対一での能力制御・実技授業があり、そのテストも存在します。選択授業は、一例として他国の歴史や風土、文化、現在の政治状況などを学ぶことができます。各国の王宮魔術師が面白可笑しく教えてくれます。
必須授業の単位を落とす、試験に不合格するとペナルティがあります。あまり不真面目な態度だと能力制御の担当魔術師たちあいの元、ペナルティが実行されます。ペナルティの内容は『(見せられないよ^▽^ノシ)』など。
魔術師の卵は、あくまで己の能力の制御をし、知識を深め、一人前になる為に学園へ集められました。それを絶対に忘れないようにしましょう。