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 男にはやらねばならぬ時がある

 魔術の使い方なんて、まだ知らない。


 学園に入学して、幾日か過ぎた。新入生が学園の生活にも慣れてき始めた頃、一人の生徒に異変が起きた。
「げほっげほ、うぇ」
 大きな白いマスクをし、熱のせいで潤みに潤んだ瞳。咳き込むために、少しだけ猫背の背中。のったりのったり歩き、時折、壁に手をつき一呼吸。大きな肩掛け鞄を背負い、ふらりふらりと教室移動。ずびずびと鼻水をすすり、大きく息を吐き出しながら次の教室へ。道行く生徒たちが、振り返り、大丈夫かと声をかけようかどうしようかと迷うが、本人は話しかけないでくれオーラを全面的に放出していた。それを見た生徒たちは、迷いながら手を引っ込めてしまう。ナリアンは、目的の地を目指すがあまりにも遠い。漏れる溜息は熱く、一目で、帰って寝ろ、と言われそうな体調である。
 体調が悪い理由を当の本人は、なんとなく分かっていて、決して風の通りは悪くないと思ってはいるが、十分ではない部屋で生活していること。青年には、風が足りなかった。写本をしている時も、風を通すために窓は開けていたし、日々の生活でも窓を開けて生活をしていた。さすがに、寒い時期には締め切られていたが、空気の入れ替えは頻繁に行なっていたと、本人は思っている。それが、入学して、締め切られた部屋を行ったり来たり。部屋に帰って、窓は開けても、ドアを開け放つことはしてなかった。寮長に絡まれたくない故に。こんな風になったことは今まで一度もなかったが、緊張と疲れが出たのであろう、ナリアンは風邪を引いていた。空気を毎日入れ替えてはいたが、十分ではなかったのだろう。出来れば、窓が二つある部屋がいい。扉を開け放たくても、空気の入れ替えがきちんと出来るそんな部屋が。
『男だったら、奪って来い。手段は問わん』
 唐突に嫌いな人の言葉が浮かんだが、首を振って打ち消す。元来、争いは好まない性格である。平和的に交渉しよう、そうしよう。今日の晩、行こう、とナリアンは心に決めて、あっちへふらふらこっちへふらふら、実技教室の集まる棟へ気持ちだけ急いだ。


『あの、すみませんが』
「あ、お前、新入生?」
『ナリアン、です』
「ていうか、お前、大丈夫?」
『そのことで、お話が』
「なに? 俺、白魔術師じゃないから、治せないよ」
『部屋を』
「ん?」
『部屋を変わってもらえませんか』
 ぼうっとする頭を必死に働かせて、ナリアンは上級生、年齢は知らない、に相談する。菓子折りは持ってきた。要らないだろうが、ずっと昔から親しまれている話しを写本したものを持参した。今のナリアンに出来る精一杯がそれら。
『つまらないものですが』
 そう言って、菓子折りと本の入った紙袋を差し出す。中身を確認した上級生は、にっこりと笑う。
「断る」
『……男子寮ルール』
「いいぜ、受けてたつ」
 男が喧嘩売られて黙ってられるかっての! と快活に笑う上級生は、勝負の内容を楽しそうに考える。暗算? 早押しクイズ? スポーツ? 何にしようかな!
「チェス、だろう」
『!!!?』
 ナリアンの背筋に震えが走り、避けようと捻った体は、抱き込まれるように右肩に置かれた手によって引き止められる。いつの間にこの人は! 自然な動作でナリアンの額に触れ、熱を計る。
「お前、そうなる前に寝てろよなー」
『……余計なお世話です』
「寮長」
「俺はねー、チェスがいいと思うんだよね。いいでしょ、チェス」
「はぁ。でも、それ、俺得意っすよ」
 男子の中でも上のほうだと自負してますよ、と角部屋の主は言う。
「だから、いいんじゃないの? な、ナリアン」
 寮長に抱え込まれたのをなんとか逃げ出そうとナリアンはもがきながら、頷いていた。頷けば、この手が外れると、半ば信じて。
「ほら、ナリアンもいいって」
「いいんすか、手加減しないっすよ」
「手加減? あー、いい、しなくていいって。で、ナリアンは何を賭ける?」
『は?』
 寮長の手から逃げることを必死に模索していたナリアンは、二人のやり取りを聞いていなかった。頭は熱でクラクラするのに、逃れようと暴れたおかげで息があがり、更に酷い状態になっていた。目の周りがぐじゅぐじゅである。
「だーかーらー、ユーニャは、部屋を賭けるから、お前は何を賭ける?」
 うん? と無駄にいい笑顔をナリアンに見せるが、ナリアンに顔を背けられた。
『賭けられるものとか、ないです』
 ユーニャと呼ばれた魔術師に視線を送り、そう返答したナリアン。寮長が、ナリアンの髪の毛をかき混ぜながら空を仰ぐ。ナリアンの米神に青筋がたった。
「ちょっとは考えろよー。そうだなー、部屋掃除とかはありきたりだしなー」
 怒りに身を震わせるナリアンをよそに、寮長は考える。傍から二人を見ていたユーニャが、寮長に声をかけようかどうしようか手を出したり引っ込めたり、空を切っていた。
「よし、決めた。ナリアン、お前が負けた場合は、お前の自叙伝な。生まれたときから、洗いざらい、初恋にファーストキスに、おねしょに怒られたことまで詳細に書いてもらうとしよう」
 にっこり、と、寮長派が見れば、今日も! あなたは! 輝いている! とでもいいそうな、素敵な笑顔。満面の笑みを提示しろと言われれば、模範解答どころか、花マルを貰えそうなほど。
「ユーニャは、それでもいいか?」
 ナリアンから漏れ出るおどろおどろしい気配に気を取られていたユーニャは、大きく何度も頷いた。なんていうか、早くナリアンを解放してやりたかった、と後に彼は語った。
「じゃあ、この勝負は一時、俺預り。決戦は、今度の休み。談話室にて。追って連絡する」
 そう言って、ユーニャにはお休みを言い、ナリアンを半ば引きずるようにして立ち去った。ユーニャは、そういえば新入生の腕前を聞いてなかった、と思いつつ、まぁいいか、それよりあの子大丈夫かなーと思いを馳せる。まぁでも、寮長ついてたし、大丈夫だよ、うん、と彼は納得し、慌ただしい夜に終止符を打った。


「で、ナリアン。お前、今度、決闘するんだって?」
 ユーニャと、チェスで。分厚い本を机に広げ、ロリエスは、ナリアンに一瞥もくれず唐突に話を始めた。ナリアンは、ロリエスと向かい合わせに置かれた机に参考書を積み上げ、ロリエスが提示した術を組もうとしていた。実際に組むのではなく、あくまでもイメージトレーニングで、論理的に組むのだ。ロリエスはナリアンに紙の束を渡し、実技の時間としている。間違っても発動しないよう、風の属性の魔術は一つもない。組み立てたからと言って、実際に発動できるわけでもない。組み立てた後、ロリエスに、これこれこんな風に使うのだと思います、と私見を述べるだけ。ロリエスも、見当違いな回答以外は、そうか、と頷くだけで特に議論を戦わせたりはしない。ただ、頭をものすごく使う上に、物事を知らねば解けぬ、という辺り、ナリアンにとってはこの授業は有意義であった。。
『そうなってました』
 ロリエスの問いに、簡潔に答える。この人は、部屋から出ないくせにどうやって情報を集めているのだろう、とナリアンは問題を見つめながら思った。気づいたら教員棟の自室にいて、気づいたら花舞の王宮に帰っているのだ。基本的に、学園の教員棟の部屋に住み着いているようだが。
「シルだよ」
『ああ』
 ナリアンの思考を読んだようにロリエスは言い、ナリアンもそれに頷き返す。あの人なら、それぐらいのことはしそうだし、空いた時間をぬっては逢瀬に来そうである。
『寮長、とは何を話してるんですか』
 解き終わった紙を左に避け、積み上げている右の山からまた一枚取り上げる。ロリエスの字を読みながら、内容を頭に詰めていく。
「別に、どうっていこうとはないさ。あいつが、今日あったことを話していくだけ」
『……それだけですか』
「おはようとおやすみの代わりに、好きだ、って言うだけだな」
 その光景がまざまざと思い浮かび、ナリアンは一人でイラッとした。淡々と返してくるロリエスだが、そのことについてどう思っているのだろう。聞いてみたいような、聞いてはいけないような。まだそういう時ではないのかもしれないと、ナリアンは考えるのをやめ、紙の上を滑るだけだった視線を、文字を拾う作業に戻した。
「話を戻していいか?」
 すぐにその作業を放り投げ、こちらに視線を向けているロリエスに目線を合わせる。
「お前、チェス、知ってるのか」
『……知らないです』
 溜息をついたロリエスに、ナリアンはうつむく。そうだ、ナリアンはチェスを知らない。どういったものかぐらいは知ってはいるが、実際に触れたことも、駒の動かし方も知らないのだ。チェスと聞いて、合っているよな、と辞書で引いたほど、それはナリアンにとってさっぱり、なじみの無いものだった。
「ユーニャは、強いぞ」
 らしいですね、と相槌を打つのも馬鹿らしく、頷くにとどめた。知っている、寮長がそう言っていたのだから。図書室によって、チェスの本がないだろうかと探しはしたのだが、生憎、なかった。貸し出されているのかもしれないが、この本はありますか、と図書員に聞くのも憚られたので、ナリアンはそっと図書室を後にしたのだ。もう、片手で数えるほどしか、日数は残ってはいない。せめて、駒の動かし方ぐらいは知りたいのだが、それを知っていそうな人もいない。ロゼアなら、と思い聞いてみたのだが、多少知ってはいるが、教えられるほどではないと、首を横に振られただけだった。ダメ元で、メーシャにもソキにも聞いてみたが、眉を下げられ謝られるだけ。寮長は、あの口ぶりだと知ってはいるだろうが、絶対に頼りたくない。
『駒の、動かし方と、禁じ手とかぐらいがわかればいいんですけど』
 独り言のつもりだった。机に、ダンっと置かれた、ガラスのチェス盤と、黒と白のガラスの駒が現れるまでは。厚みのあるガラスのチェス盤は、黒と白の模様が均一に並び、とてもなめらかである。一つ一つの駒もつるりと継ぎ目のないガラス。おそるおそる触れれば、ずしりと手に馴染む重さ。繊細ではあるが、決して華奢ではない。多少、手荒く扱っても、折れはしないであろう。手から熱が奪われていく感覚。駒に己の熱が乗り移っていく。
「私は、手加減は嫌いだ」
 それでもいいなら、教えてやる。オブシディアンの瞳は、何も反射させない。ただ、黒く、まっすぐとナリアンの瞳を射抜く。一番初めの授業で、開口一番言われた言葉。それと同じ言葉を繰り返し言う。二言目は、その時言われなかった言葉。魔術師をやめることは許されない。チェスはおりることが出来る。暗に含めた二者択一に、ナリアンは心を決める。この人が鬼なのは、最初の授業でギリギリまで追い詰められた時に知っている。今更、何を戸惑うことがあろうか。
『お願いします』
「今日渡した分は今度に回せ」
 その布告は、これからそんなことも考えられないくらいみっちりいくからな、ということに違いなかった。ポーン、ナイト、ビショップ、ルーク、クイーン、キング。チェックメイト、ステイルメイト、チェック、キャスリング、プロモーション。用語、駒、動かし方。最初はついていけていたナリアンだが、次第に混乱していく。その度に、ロリエスはナリアンが理解するのを待ち、再び喋りだす。粗方、ルール説明が終わると、ロリエスはナリアンの正面に椅子を持ってきてチェス盤に白駒を己の手前に並べていく。
「こういった類のゲームについては、心理戦も時に伴うし、セオリーというものも存在する」
 カツン、とガラス同士がぶつかる音を響かせて、ポーンを前に動かす。ナリアンも見よう見まねで、ポーンを前に動かした。
「先手を読む、がチェスにおいて重要だが」
 ナイトが盤上を跳ねまわる。
「どうしても、という時は、相手が、そう打たざるを得ないような」
 ルークが縦横無尽に走る。
「状況を作ればいい」
 王の前に、ポーンが進む。
「チェックメイト」
 机に片手で頬杖をつき、眼鏡の奥でオブシディアンは眠たげに目を開いている。見つめる先は、ナリアンの胸元。黒の駒が白の駒に取り囲まれている。盤上に残る黒い駒は一つ。机に両肘をつき、目を覆っているナリアンは、うめき声一つすらこぼせない。
「逃げ方は、わかったろ、大体」
 一つの駒を執拗に追い回され、とられていくのだ。なんだろう、この精神攻撃、とナリアンは思いながら、頷く。嫌ってほどわかりましたとも、ええ。もう一度駒を並べ直す。今度はナリアンが白い駒。
「勝ち方には有名なパターンが何個かある」
 ビショップが盤上を切り裂く。
「その形にするにはどうしたらいいか」
 ポーンが流れを塞き止める。
「あまり考えるな。いくつかあるが、ある程度絞れ」
 クイーンの前に跪け。
「序盤は本のように、中盤は奇術師のように、終盤は機械のように指せ」


 外では、雨が降り続き、遠雷も聞こえてくる。寮長が触れ回った結果、談話室には人だかりができていた。ナリアンとユーニャの部屋をかけたチェスバトルが見られると聞いて、そこそこ人を集めたと胸を張る寮長にナリアンは握りしめた拳を震わせた。天気の悪さに、人の集まりが思いの他多い。ナリアンは、慣れない人混みに、肩身が狭い思いをしていた。人前に出るのは、好きじゃない。忙しいだろうに、ロリエスまでいるのだ。一番いい席と言っても過言ではないような、むしろ、そこは審判の席だろうという場所に、ふかふかの椅子に腰掛け女王のように座っている。応援席、とへにょへにょな字で書かれた紙を貼られた場所には、ロゼア、ソキ、メーシャが座ってナリアンがんばれーと声援を送っている。そちらにゆるりと微笑み返しながら、ナリアンは癒される。意味不明な、無駄に足の筋肉とバランス感覚が養われそうなポーズを決めている寮長を見やる。見なければよかった。ロリエスにどう愛を囁こうか、それともどんな風に挨拶をしようか悩んでいるにきっと違いない。心底どうでもいい。手に持ったノートをパラパラとめくり、駒の動き方を今一度確認する。大きなことを今更やったって無駄なのだ。小さなこと、当たり前のことを確認する。初心者のナリアンはそれすらも間違えそうなので。
「お集まりの皆様。それでは、これからユーニャとナリアンによる決闘を開幕致します!」
 わー、パチパチとまばらに盛り上がる談話室を咳払いで沈め、寮長はイケメンがザンメンになるようなポーズを決めたまま喋りだす。
「勝負は、チェス一本勝負。ナリアンが勝てば、三階角部屋がナリアンのものとなり、ユーニャが勝てばナリアンの暴露本が発刊されます。俺としては、ナリアンの自叙伝が読みたいな!」
 お前、俺の女神にチェス教わったんだろ? 羨ましい、俺にその様子を教えろください! と目で語りながら、両者とも異論はありませんね? と声に出し、いちいち視線を合わせキラキラした目で問いかけてくる寮長をナリアンは一瞥して視線を逸らす。
「それでは、楽しんでいきましょう!」
 ユーニャと向かい合わせで座り、トスを行い先手後手を決める。ナリアンが選んだのは、黒い駒。後手である。ユーニャの手が伸び、ポーンを前へ。ナリアンもポーンを前へと、序盤を進めていく。
「今回、試合で使用するチェス盤、駒については卒業生のエノーラの作品の一つである不正防止付きを使用しております」
 そうアナウンスをいれた寮長は、そのまま実況でもするのかと思いきや、黙々と二人の手をスコアボードに書き込んでいく作業に入った。うるさい、と思うような実況を繰り広げると思っていたので、ナリアンは拍子抜けした。同時に、応援席の方が寮長のあまりの静まり返りように戸惑っている。中盤にさしかかり始めた頃、ごく一部の上級生たちがナリアンの手を見て、唸り始めた。
「なぁ、あれ」
「……言うな」
 ナリアンの正面に座るユーニャの額に汗の玉が浮かぶ。ユーニャの視線が、椅子にふんぞり返るロリエスへ向けられた。一度だけ、見たことのあるこの人のチェスの駒の運び方。えぐい、と評されたあの運び方に似ている気がする。
 盤を駒が叩く音だけが響く。一部の上級生が、床に横たわり屍を築いていく。何やら、古傷が、と叫ぶものがいる。無心に、一心にナリアンは駒を進めていく。口の中で、駒の運びを復唱しながら。ニタリ、とロリエスの口角があがったのを確認した生徒はきっといない。肘掛けに右肘をつき、右手は唇に寄せていた。その手の隙間から、口角を見えるのは寮長ただ一人。その寮長ですら、スコアボードにメモを取るのに集中していれば。
「チェック」
 ナリアンの駒が、ユーニャの駒を追い詰める。ユーニャの駒は躱して、チェックを外すが。
「チェックメイト」
 逃げ道は逃げ道ではなく、ユーニャが気づくのは打たされた後。
「エポレット・メイト、だな」
 勝者、ナリアン、と響いた声に、歓声と拍手と悲鳴が響き渡る。歓声は、純粋に素直な心の同期からのおめでとう。拍手は、両者の健闘へ。悲鳴は、ナリアンの手から過去を呼び起こされたかわいそうな面々から。ナリアンは大きく息を吐き、椅子へもたれかかる。疲れた。非常に疲れた。ユーニャは強い、確かに強かった。ロリエスに比べれば、いくらでも追随のしようがあった、それだけだ。正面で頭を抱え込むユーニャを見やる。声をかけた方がいいのだろうか。どうしようか、と迷っているナリアンに別の方向から声がかかる。
「ナリアン、お前の部屋に届いている課題を次までに終わらせてくるように」
『は!?』
 振り向いた先にはすでにその人の背中で、反論は聞かぬと言わんばかりに談話室を出て行った。黒の魔術師のローブの裾がドアの外に消えるのを見送ったナリアンは、ユーニャと同じように頭を覆い、机に突っ伏した。
「じゃあ、お前ら、後は自分たちで出来るよな?」
 黙々とスコアボードにメモをとっていた寮長は、今すぐ、ロリエスを追いかけたくてしょうがないらしく、そわそわと落ち着かない様子で、ドアとナリアンたちへ視線が行ったり来たり。顔を上げたナリアンの視界に、寮長が持っていたスコアボードに描かれたロリエスの肖像画が見えた瞬間、ナリアンは言い表せないような疲労を覚えた。

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