夜が明ける。東の空に光が満ちて行く。黒檀に紫が滲み、花弁のような明りが地平線を切り裂いていく。銀嶺の星は明け空に溶け込み、もうひとつの輝きも見つけられない。恭しく世界に輝きが満ち、朝が訪れようとしていた。夜と朝の狭間。その空白に肌を触れさせ、一人の女が佇んでいた。その背を撫でることなく過ぎ去って行く砂漠の、夜に冷えた風が女の衣をはためかせていた。俯き、顔をあげない女の表情を知る者はいない。朝焼けから顔を背け、女が見つめていたのは己の足元だった。黒く焼け焦げ、ひび割れた石畳がどこまでも続いている。表面を舐めるように、火が踊っていた。吸い込めば瞬く間に肺を焼く熱せられた空気に、周囲の景色は歪みきり、ひとつも原型を留めていない。
色を奪われたような黒い街が広がっていた。建物という建物、道という道は残らず火に砕かれ、一部は融解し、激しく気泡を立てながら次々に蒸発していく。女は、その街中に佇んでいた。肺を焼かれず、衣服のどこにも火を纏わずに。俯き、じっと、足元だけを見ていた。ほんの数刻前までここは、生きた豊かな街だった。住民の数は少なく、誰もの顔と名を知ることが出来る程の。ちいさな、ちいさな、砂漠の都市だった。家々の戸口に飾られた飾り灯篭のきれいな火の揺らめきを、添えられた花の瑞々しさを、忘れることができない。
逃げることすら叶わず、命という命は火によって失われた。
「……かえして」
女の声をかき消すように、火が音を立てて燃えあがった。動くことのできない女を置き去りに、暁の空に光が射して行く。もうすぐ、全てが陽光の元へ曝け出されるだろう。火は踊り続ける。長い夜の終わりを高らかに告げるように。祝祭に酔うように。己の身をかき抱き、祈るようにか細く、女が囁いた。
「かえして……こんなの、いらない。いらないの、だから、ねえ、ぜんぶかえして……!」
燃えあがる火が、なにもかもを消して行く。故郷、両親、友人、親友。恋人。全て、女の目の前で燃え尽きた。記憶にある家は、街並みは、もうどこにもない。震える瞼が降ろされる。頬を伝う涙は地へ落ちるより早く、熱せられた空気に消えてしまった。
「いらないから、かえして……」
女は、学園に招かれ。程なく、魔法使いと呼ばれた。
顔の前を右から左へとふよんふよん通過していく赤い蝶を見つめて、ロゼアは無言で眉を寄せた。蝶とはもっと麗しい線を描くように飛ぶものではなかっただろうか。ロゼアの疑問と注目を集めたソキのちいさな手よりさらに一回り小ぶりな、ちんまりとした印象の拭えない蝶は、それでもふよんふよんと空気中を漂っている。飛んでいるというよりは、漂っている。もしかすれば一生懸命飛んでいるのかもしれないが、翅の動きに対してちっともふるわない進行速度が、飛んでいるという単語を中々当てはめさせてくれなかった。よいしょ、よいしょっ、と声が聞こえてきそうな動きでえっちらおっちら移動を続け、赤い蝶はアスルを抱きしめてお昼寝を続ける、ソキの髪の上へと舞いおりた。ちょうど髪の横。リボンの近くに。
じーっと見つめるロゼアの視線に気が付いた風もなく、蝶はソキの髪の止まった辺りを終の棲家と決めてしまったような落ち着きで、飛び立つ素振りは感じ取ることが出来ない。きれいな髪飾りのようだった。透き通る鉱石のような翅がそう思わせるのだろうか。作りものの、命の気配のない。柘榴石の蝶。
「ん……んー、んぅ……?」
怖い夢でも見ていたような不安げな声をあげて、ソキはもぞもぞ身動きをしたのち、アスルをぎゅうぎゅうに抱き締めて目を開いた。肌触りの良いタオル地で作られたアスルを腕の中でくったりとさせたまま、ソキはすこしだけくちびるを尖らせ、眠たげに体を起こす。
「ろぜあちゃん、おはようございます。……ろぜあちゃん、どうしてお昼寝しないですか?」
ソキねえロゼアちゃんと一緒が良かったんですよ、とその顔にでっかく書いてある。ぷくー、と頬を膨らませられるのに苦笑して、ロゼアはごめんな、とソキと目を合わせて囁いた。
「よく眠れたか?」
「んん……んーん?」
どちらともつかない声をあげて首を傾げ、ソキは眠たげな顔つきでしばらく考えた。はふゅ、とあくびをして、もぞもぞと寝台の上で座り直す。そののち、こくん、と頷いた仕草に柔らかく笑み、ロゼアはソキに手を差し出した。そのてのひらをしばらくじぃっと見つめ、ソキはそこへそーっと手を伸ばした。待っていてくれるロゼアのてのひらをふにふにとつついたあと、指数本をきゅぅと包み込むようにして手を握り、ソキは一人で寝台から立ち上がった。抱っこしていたアスルを枕の隣へぽんと戻し、ソキはロゼアの向かっていた勉強机を覗き込む。
「本読んでたです? お勉強?」
「課題の復習……あれ?」
不思議がるロゼアの声に、ソキがまっすぐに視線を向けてきた。眠りから醒めたばかりの碧の瞳は、光をたっぷりと抱く宝石を連想させた。やわらかく傾げる首筋から匂い立つような好意を漂わせ、ソキはまだすこし眠たげにまばたきをする。
「あれ? ってなんです? どうしたですか、ロゼアちゃん」
「いや……蝶がいなくなってると思って」
「ちょうちょです?」
ソキの髪に結ばれたリボンを飾るように止まっていた柘榴石の蝶は、いつのまにかその姿を消していた。室内を軽く見回してみても、どこにもいない。窓は閉まっているし、扉も開かれた気配などなかったのだが。訝しむロゼアに、ソキは気のない様子でふぅんと頷いた。特に気にならないらしい。ソキに害のある風でもなかったからいいか、と思い直し、ロゼアは椅子から立ち上がった。室内を乾燥させ過ぎないように気をつけてはいるが、寝起きの喉を潤すものを用意しそびれていたのだ。
「なにか飲みに行こうな、ソキ」
「ロゼアちゃん、お勉強は?」
流星の夜から続いている、寮長命名『ソキのひとりでできるもん!』の流行は、まだまだ下火にならないらしい。一人で行って来たそうにうずうずしているのに苦笑して、ロゼアは俺も休憩、と言い添えた。嘘ではない。集中が途切れてしまったのは本当のことだから、食堂へ行くのは良い気分転換になるだろう。眠るソキを部屋に一人おいて出る気がしなかった為、蝶の観察などをしていただけで。ソキは納得したような、していないようなあいまいな態度でくんにゃりと頷き、それでいて、ロゼアの指を握る手にきゅぅと嬉しげな力を込めた。
「一緒に行くです?」
「うん。一緒に行こうな、ソキ。……歩くか?」
ごくたまに、甘えたくなることがあるのだろう。無言で両手をロゼアに向かって差し出し、抱っこをねだってくることもあるのだが、今はそういう気持ちではないらしい。問われたことこそを幸せに感じる様子で、ソキは何度も頷いた。ふにゃんとした甘い笑みは、お気に入りの飴を口に含んだ時と同じ表情だ。よほど嬉しいのだろう。歩くですよ、と告げるソキは、ロゼアと繋いだ手を離す気配もない。それにどこか安堵しながら、ロゼアはソキのちいさな手を包み込むように、てのひらを繋ぎ直した。
日曜日の食堂は、昼下がりの静かな時間でもそれなりのざわめきに揺れていた。真っ白に染め抜かれた空間に虹か、あるいは花壇のように明るい色の椅子が置かれているさまはそれだけでソキの目を楽しませてくれる。二階へ続くらせん階段の手すりには、知らぬ間に植物の蔦飾りがからめられていた。蔦からは黄色がかった花が垂れさがり、ひとの動きにゆらゆらと揺れている。ふあぁ、とようやく眠たい気分から全部抜け出したあくびをして、ソキはなまぬるく冷まされた香草茶に口をつけた。薄荷が多めに入れられた香草茶はすっきりとした飲み心地で、後味に柑橘系の甘い香りが漂い、気持ちを和ませてくれる。
ロゼアは長年の習いでソキに与える前にそれをひとくち飲んで確かめたあと、自分用の檸檬水を取って来て唇を湿らせていた。やはりまだすこし、ソキと二人きり、なにかを飲み食いする、という状況に慣れないらしい。ソキの前に置かれたとろとろのプリンも、一人分しかない。端っこの、表面のカラメルを割って中身をひとくちぶんだけ食べてからソキにそれを渡したロゼアは、同じものを食べる気がないらしい。ナリアンくんなら、一緒においしいねって食べてくれるですが、とううんと悩みながら、ソキはとろとろプリンをスプーンですくい、ぱくんと口に含んで笑み崩れた。プリンは学園に来て巡り合ったすてきな食べ物のひとつである。昔、どこかの国に呼ばれた時に食べた記憶があるようなないような気がするのだが、その時はこんな風にしあわせな気持ちにはなれなかったので、別物である、とソキは思っていた。
幸せそうにもぐもぐするソキに、ロゼアがおいしい、と眼差しで問いかけてくる。うん、と頷いて、ソキはその瞬間にひらめいた。
「ロゼアちゃん!」
「なに、ソキ」
「あーんです! あーんすればいいです!」
そうすればロゼアちゃんも一緒に食べれるですよ、と力説するソキに、ロゼアはにこりと笑みを深めてみせた。
「俺はいいよ、ソキが食べな。プリン、好きだろ?」
「ロゼアちゃん、プリンきらいです? プリンですよ? とろとろですよ。甘くって、とっても幸せですよ?」
「うん、ありがとうな」
でもソキが食べていいんだよ、と言い聞かせる声の響きで囁き、ロゼアは檸檬水に口をつけた。俺はこれで十分だから、と告げるような仕草に、ソキはちょっと悲しくなって眉を寄せる。ナリアンくんなら一緒に食べてくれるんですよ。メーシャくんもひとくちくらいなら貰ってくれたりするですよ。でもろぜあちゃんはだめですね、ソキわかりました。じゃあもういいです、と呟いてしゅぅんとするソキに、ロゼアは助けを求めるように食堂の天井を仰ぎ見た。己の中の教育されたものとなんらかの折り合いをつけるようにしばらく考えたのち、ロゼアはソキ、と少女の名を呼んで机に身を乗り出した。その時点ですでに気持ちを切り替えていたソキは、プリンさんとろとろですね、とうきうきしながらスプーンでひとくちぶんだけを口元に運ぼうとしていた。ぱしん、と至近距離で視線が交わる。
え、な、えっ、と混乱した呟きを発しながら顔を赤くして動きを止めてしまったソキから、なぜか視線を逸らさないまま。ロゼアはソキの、スプーンを持っている方の手首を指先で包むように引き寄せ、そこへ口元を寄せた。はくり、口に含んで、すぐ舌先でスプーンを押しだす。甘さが、溶けるように口に広がった。
「これでいいか? ソキ。……ソキ?」
「は、はい。はいっ」
「えっと……ほら、ひとくち、もらったから。嫌だから、しない、とかじゃなくて……ナリアンや、メーシャとは、よくなにか食べたりするのか?」
問いかけてくるロゼアに、ソキはちょっと待ってくださいね、と断ってから深呼吸をした。胸の上に指先を押しあてて息を吸い込み、ゆっくりと吐き出すとすこしだけ気持ちが落ち着いて行く。
「うんと、ナリアンくんはですね。部活動の時にクッキー焼いてきてくれるです。ナリアンくんのクッキー、とっても美味しいんですよ! ソキ、大好きです。それでね、メーシャくんは、委員会部? で、お菓子をもらうことがあって? それをソキにくれたりするです? おすそわけしてくれたのを、一緒に食べたりするですよ。……メーシャくんはどういう部活動してるのか、ソキは未だによく分かりませんです。でも、メーシャくんに聞いても、メーシャくんもあんまりよく分かってないみたいです。不思議部です」
メーシャの部活内容について、心底分かっていないのだろう。それを語るソキは首を傾げ傾げ不思議がっていて、説明を聞くロゼアも、だから当然分かる訳がなかった。それでも、別に苦労している訳ではないのだろう。そっか、とロゼアは納得して頷いた。
「それでソキ、水曜日の夕食はあんまり食べないことが多いんだな」
「ぴゃっ……! ロゼアちゃん! ロゼアちゃんあのねあのねっ」
大慌てでなにか言おうとするソキに、ロゼアはうん、とゆっくりした仕草で頷いた。
「あとで、ナリアンとメーシャに聞いておくから。ソキはなにも心配しなくていいよ」
「……ナリアンくんの、くっきー……ソキのクッキー……ソキの」
この世の終わりのような表情で嘆くソキの手の甲を指先で撫でつつ、ロゼアはプリンを食べちゃおうな、と言い聞かせた。それに、ソキがはぁい、と返事をした、その時だった。ぽんっ、となにかが軽く弾けるような音を立てて、ロゼアとソキの間に、柘榴石の蝶が出現した。蝶は先程ロゼアが目撃した時と同じく、ふよんふよんと空気の動きに押し流されているような動きで不安定に漂い、なんとなく、ソキの方向へ流れて行く。なんだこれ、と凝視するロゼアと異なり、ソキは慌てず騒がず、柘榴石の蝶に両手を伸ばした。
「もうー、勝手に出て来ちゃだめです」
柘榴石の蝶を大事そうに手で引き寄せ、ソキはそれを上から覗き込みながら首を傾げた。
「ソキなんにも言ってないですよ?」
「……ソキ?」
「はい、ロゼアちゃんっ」
なあになあに、とご機嫌の笑みで待たれるのに、ロゼアはソキの手の中を指差しながら言った。
「それ、なんだ?」
「これはねえ、ソキのちょうちょさんなんですよ!」
えへん、とソキはちょっぴり誇らしげに言い放ち、蝶をいそいそとリボンの傍にくっつけた。蝶はひしっとばかりソキの髪にくっつき、ここが定位置ですもうここから離れないっ、とばかり飾りに徹する心づもりのようだった。ふよふよと空気の流れに翅が動くばかりで、ちっとも飛び立とうとはしない。あーん、と幸せそうにプリンを食べ進めて行くソキにロゼアはもうすこし深く問いかけようとしたのだが。
「ソキ」
「やああぁあっ!」
何処ともなく現れた寮長が、がっとソキの頭を手でわし掴みにしたことで疑問もなにもかもが吹き飛んだ。恐慌の悲鳴をあげるソキの髪で、蝶もぱたたたたっ、とせわしなく翅を動かして驚いている。
「……なにしてんだ、お前は、今日も……!」
「やっやあぁああああ寮長怒ってるですソキ今日はなにもしてないですしてないですよしてないですううううっ!」
「手を離してください、寮長」
言いながらも素早く動いたロゼアは、片手で机越しにソキを己の元へ引き寄せ、もう片方の手で寮長の腕を強く叩き払った。隣に座っていればよかった、と思いながらもソキを抱き上げ、腕の中へと庇いこむ。頭を掴まれる、という人生はじめての経験による衝撃で、ソキは混乱しきった顔つきでふるふると震え、声が出なくなっているようだった。い、いまいまなにがおきていたですかいまなにが、と言いたげな視線でロゼアを見上げてくる宝石色の瞳に、ロゼアは強く、頷いた。
「ソキ、もう大丈夫だから」
「いやなにも大丈夫じゃないからな? ……言ってる間にまたか」
呆れた様子で寮長が言葉を告げる中、ぽんっ、と音がして柘榴石の蝶がもう一羽現れた。ふよふよと漂うように動いた蝶は、震えるソキの髪に、またひしっとひっついて動かなくなった。半透明なその姿は、甘い苺の飴のようにも見える。思わず、ロゼアは呟いた。
「なんだこれ……?」
「魔力漏れ」
額に手を押し当てて頭が痛そうに答え、寮長はぷるぷる震えているソキの顔を覗き込んだ。
「本来、自分の体の中で管理する筈の魔力が漏れて、具現化してんだよ。だいたい、本人の持つ属性の形を持って現れる……ソキ、これはなんだ?」
「ソキのちょうちょさんなんですよ。……風の」
詳しく、と言わんばかり寮長の笑みが深くなったのが怖かったのだろう。ロゼアにぎゅっと抱きつきながら答えるソキに、だと思った、と寮長は深々と息を吐き出す。
「予知魔術師の、概念の具現化。漏れた魔力が、最も馴染みのある風の属性の形を保って現れてる。……お前はなんで、次から次へと……こう……!」
「悪いことです?」
「お前が意識的に行ってるなら制御訓練の一環として見守っててやるんだけどな?」
どう見てもただ漏れてるだけだろうこれは、と呆れる寮長に、ロゼアはどうすればいいんですか、と問いかけた。幸い、ソキに体調不良の兆候は表れていないが、この状態がいつまでも続くとなると不安になってくる。本人よりも危機感のある表情で尋ねるロゼアに、寮長は担当教員に連絡する、と身を翻しながら言った。
「ただ、ウィッシュはこういった系統は不得意だ。……レディが起きてればよかったんだが」
「レディ?」
「愛称だ。星降の王宮魔術師の」
こと魔力漏れと具現化の事象に対してならば恐らく唯一の、そして最優の専門家なんだが、と寮長は困ったように息を吐きだした。
「今回、ちょっと長くてな。まだ起きたと報告が来ていない」
「……お昼寝しているんです?」
「そんなところ。星降にも連絡は入れておいてやる……ソキ、安静にしてろよ?」
他のヤツならともかく、お前はそのうちたぶん体調を崩す、と断言してから、寮長は小走りに食堂を出て行った。副寮長を呼ぶ声が響いてくるので、もしかすると、すこし深刻な事態なのかも知れなかった。ソキ本人に自覚は全くないのだが。警戒を解いてゆるく脱力するロゼアの腕の中で、ソキは己の内側にある魔力を探ってみた。特に荒れている感じはしない。ただ、凪いでいるとも言い難かった。なんとなく、やれ、と言われても魔術の発動をしたくない。そんな気持ちになる。ソキは右手の人差し指に通した指輪を見つめ、無意識にそれにくちびるを押し当てていた。大丈夫だ。これがあれば、ものすごく怖いことにはならない。すくなくとも、ソキが一人で己の魔力を扱おうとする分には。
幸い、今日は授業のない日曜日であるし、翌日もソキの実技の予定は組まれていない。安静にしていような、と言ってくるロゼアにこくりと頷いて、ソキは己の髪を飾るようにとまる柘榴石の蝶を見た。蝶はゆらり、一度だけ翅を動かし。やがて、ぱきん、と壊れる音を立て、赤く降り積もる砂のように砕け、跡形もなく消えてしまった。